公務員にはどんな仕事がある?国家公務員・地方公務員の職種一覧

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安定した仕事に就きたいから公務員になりたいけど、公務員ってどんな仕事なの

このような悩みや疑問を抱いている大学生はとても多いです。この記事では国家公務員、地方公務員の職種と仕事内容をまとめているため。公務員というのがどのような職業なのかをイメージできます。

大きく分けると国家公務員と地方公務員の2つに分けられます。まずは国家公務員から見てみましょう。

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この記事を書いた人
橘 隼人

ベストセラー作家:2冊の成功作を持ち、豊かな執筆経験あり。
経験豊富な元公務員:市役所と県庁で計9年勤務。
複数の専門資格:宅建士、行政書士、簿記2級を取得。
不動産・投資のWEB専門ライター:精通した分野での執筆活動に従事。
Twitterはこちら →http://html.co.jp/migmon3

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国家公務員 

国家公務員とは中央省庁や司法府、立法府に所属する公務員の事です。国や国民に関する様々な仕事に従事し、よりよい社会を作るために貢献してくれています。国家公務員には国家一般職、国家総合職、国家専門職の3種類があり、国家公務員の総数は約58.5万人です。それぞれ試験難易度や仕事内容が大きく異なります。

国家総合職 

国家総合職は国家公務員の中でもエリートの部類であり、キャリア官僚と呼ばれ1年目から幹部候補に就くことができます。その分、試験の難易度も高くなります。試験は院卒者と大卒程度で分かれており、特に大卒程度は倍率も10倍を超えます。

人事院による発表では、2020年の院卒者試験の倍率は3.5倍、大卒程度試験は12.3倍です。合格率は10.3%と極めて狭き門であることが分かります。国家総合職は採用時の区分の違いにより事務官と技官に分かれます。

事務官 

国家公務員採用試験において、行政、法律、経済、行政事務等の区分に合格した者が事務官です。所属する省の名前から「省」という字を抜いて頭につけます。例えば、法務省の事務官は法務事務官です。ただし、内閣府など省がつかない場合は内閣府事務官のように、そのまま頭につけます。

事務官は経理・契約、政策の企画立案、予算編成、法律案作成のための情報収集など様々な仕事を行います。総合職と呼ばれるだけあって、幅広く何でもこなせるジェネラリストとして仕事を行います。また、早い時期から管理職として将来の幹部候補として働きます。

技官 

理系区分から入省した者が受ける官名が技官です。技官は特定の分野のスペシャリストです。専門的知識を活かして働きます。建築、化学、数学など理系の専門的知識を活かした仕事を行いますが、同時に事務も含めた幅広い職務を担当します。

医師や歯科医師の免許を有しており、保険医療や公衆衛生の制度作りに携わる医系技官。化学、生物、薬学などの基礎知識を背景とし医薬品はもちろん、食品や化学物質が人に与える影響を調べるなど国民の健康保持・増進に関する制度作りなどを行う薬系技官。このように特定の技官には特定の名称がついています。専門的な知識に法律的な知識も求められる難しい仕事ですが、やりがいのある仕事です。

国家一般職 

国家一般職とは総合職が企画立案した政策を実行する実務を担います。中央省庁で働く他にも、税関や労働局など地方機関で勤務することもあります。つまり、仕事は非常に多岐に渡ります。また、基本的に一度入った省庁から異動することがありません。

試験は大卒程度、高卒程度、社会人、の3つの区分に分けられています。社会人は40歳以下であれば受験可能です。2019年度合格率は大卒程度で25.4%、高卒程度19.8%、社会人4.7%と総合職に比べると合格率は高いですが、難関であることに違いありません。

国家専門職 

国家公務員の中でも特に専門的な業務にあたる職種が国家専門職です。皇宮護衛艦、財務専門官、国税専門官、外務専門職など様々な職種があります。また、特別な権限が与えられている職種もあります。例えば、労働基準監督官や海上保安官には逮捕権が認められています。

試験の合格率は国家一般職と同様に低く、おおよそ10~30%程度となっています。専門的な任務であることから、研修制度も充実しているものがあります。

地方公務員 

地方公務員とは都道府県庁や市役所などで働いている公務員のことです。消防官や警察官、学校や幼稚園、保育園の先生が地方公務員であり、これらを一般職と呼びます。合わせて、自治体の首長、議会議員などの特別職で構成される地方公務員は日本に約274万人存在します。

行政系 

行政系公務員のことを行政事務、一般事務などと呼びます。各省庁や県庁、市役所などで働き、幅広く行政業務全般に携わります。窓口業務や税務業務の他、書類作成、自治体が行うイベントの企画・実行などを行い、3~4年で担当部署が変わるため様々な経験を積むことができます。

特定の地域住民のために活動するため、地域に密着した仕事ができます。実際の住民の声を聞いて、暮らしをより良くするために仕事をして、その結果である住民の声を聞いたり間近で見ることができることは仕事のやりがいにつながります。

技術系 

土木、建築、機械、電気、情報、化学などの専門知識を活用して暮らしやすい社会作りを担います。そのため、理系公務員とも呼ばれます。技術系公務員になるためには大学などで専門的な知識を身につけておく必要があります。つまり、専門的な教育を受けている方に向いている職種と言えます。

一般企業の専門職とは考え方が異なります。専門的な技術や製品を消費者の立場から、利益ではなく自治体や国全体の将来を見据えた政策を考える職種と言えます。民間企業と協力しながら働く公務員です。

福祉系 

福祉系公務員は公的な福祉施設などに勤務し、国民の健康の維持増進に寄与したり保健施設、児童相談所などで相談業務や生活支援を行います。社会福祉士や精神保健福祉士など特定の資格が必要とされることが多いですが、資格条件なしで募集していることもあります。

市民の健康に寄与することや家庭や育児などの悩みに関わることができるやりがいのある仕事です。しかし、同時に社会的に弱い立場の方やネガティブな感情を持っている方に接する仕事であり、時にしんどくなることもあるかもしれません。

心理系 

心理学の知識や技術を生かして児童相談所や病院などで相談専門員や心理判定員として働きます。そのため、大学などで学習や研究してきた知識を活かして社会に貢献できる仕事です。他にも刑事施設や少年院なども職場となり、活動の場は幅広いと言えます。

心理系でよくあるカウンセラーという仕事は非常勤であることが多い中、常勤かつ公務員として働くことができることは心理系公務員の魅力です。特に学歴や資格などは問われず、研修システムも充実しているため専門家として働きやすいと言えます。

公安系 

代表的な公安系公務員は警察官や消防官です。警察官であれば強盗や殺人などの犯罪から社会を守ります。消防官は火災はもちろん、様々な災害や救助要請に専門的な技術を持って対応します。

公務員の中で唯一身体要件が求められるのも公安系公務員の特徴です。身長や視力の他、体力検査などが実施されます。身体に障害のある方に対しては障がい者枠が設けられているため、そちらで試験を受けることが可能です。

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まとめ 

国家公務員、地方公務員の職種と業務内容についてまとめました。公務員は安定した仕事、というイメージが強いかもしれませんが、国民全体の奉仕者としてやりがいのある様々な業務に従事することが可能です。特に国家公務員は狭き門であり試験の合格が難題です。

大学生なら学生のうちに将来に向けてしっかり勉強して試験合格のための準備を進めておきましょう。

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